47号 2015/2/19(木

メルマガ nano2biz 第47号をお届けします。

NBCIの事務所から湯島天神まで約1km、徒歩10分の距離です。湯島天神の梅の開花状況もネットで確認できました。開花情報は桜だけでは無いのですね。湯島は2月17日現在で2〜3分咲きといった所でした。

来週の天気の良い日の昼休みに、「お蔦、別れてくれ」「ダメヨ〜、ダメダメ」の『湯島の白梅(婦系図)』に想いを馳せながら散歩に出かけるつもりでいます。

なお、3月8日まで湯島天神で梅祭りが開催されています。
http://www.yushimatenjin.or.jp/pc/ume/f_kaika.htm

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nanobiz News
◆技術開発動向
自動車用の小型コネクターの評価装置

<概要>
 
 産業技術総合研究所ナノシステム研究部門ナノ光電子応用研究グループの清水哲夫上席主任研究員らは、自動車搭載の電子機器やセンサーが増え続けていることから、低燃費化には電気配線の軽量化やコネクターの小型化も必要であるとして、自動車ワイヤーハーネス用コネクターを小型・軽量化するための評価装置を開発しました。
<今後の展開>
 開発した装置を用いて微小領域での構造と接触電気抵抗との相関や、導電に要する接触荷重などに関するデータを取得するとともに、コネクターの小型・軽量化に貢献できる装置の高精度・多機能化を進めるとのことです。

http://www.aist.go.jp/Portals/0/resource_images/aist_j/aistinfo/aist_today/vol15_02/vol15_02_p16.pdf


「気液界面放電による水処理技術」を開発
〜低コストで工業廃水や下水を再利用、水循環社会実現に貢献〜

<概要>
 三菱電機株式会社先端技術総合研究所が、気液界面での放電により生成したOHラジカルで難分解性物質を高効率に分解する工業廃水や下水の処理・再利用に適用できる新たな水処理技術を開発したと発表しました。
<今後の展開>
 本開発は、山形大学理工学研究科 南谷研究室の技術協力の下に進めているもので、持続可能な水循環型社会の実現に貢献することを期待し、工業廃水再利用装置として2018年度の事業化を目指すとのことです。
http://www.mitsubishielectric.co.jp/news/2015/0127.html


誰でも、どこでも、高分子を精密合成できる新手法を開発
〜高分子材料の製造プロセス簡素化とリサイクルの実現に向けて〜

<概要>
 理化学研究所創発物性科学研究センター 相田卓三グループディレクター、大阪大学大学院工学研究科 井上佳久教授らの共同研究グループが、試験管中で原料を混ぜるだけで「高分子を精密に合成する方法」を開発したと発表しました。
<今後の展開>
 この合成法を活用し既存のポリマーを置き換えるには、超分子ポリマーで従来のポリマーに近い特性を実現することが課題とのことで、この研究グループでは、この技術を活用した合成の例を増やし、持続性社会の実現に不可欠な「省資源・省エネ」プロセスの達成に貢献することを期待しています。

http://www.riken.jp/pr/press/2015/20150206_1/
http://www.t.u-tokyo.ac.jp/epage/release/2015/150209_01.html
http://www.eng.osaka-u.ac.jp/ja/dat/news/1423186402_1.pdf



長期安定性を示すカーボンナノチューブ透明導電膜を作製
〜実用化レベルに近い導電性と長期安定性を両立〜

<概要>
 
産業技術総合研究所電子光技術研究部門分子集積デバイスグループ 周 英 研究員らと、ナノチューブ応用研究センター流動気相成長CNTチーム 斎藤 毅 研究チーム長らは、カーボンナノチューブ(CNT)を用いた透明導電膜の導電性の長期安定性を飛躍的に改善する技術を開発しました。今回開発したCNT透明導電膜では、ヨウ化銅などの金属ハロゲン化物のナノ粒子を薄膜内で成長させることで、ナノ粒子がCNTをつなぎ合わせたハイブリッド構造となっています。
<今後の展開>
 ナノ粒子材料の種類や光処理の条件の最適化により、CNT透明導電膜の導電性、透明性をさらに向上させ、また、全工程を塗布や印刷などのウェットプロセスで作製することを目指しています。さらに、スクリーン印刷法による大面積パターニングなどによって、タッチパネルだけでなく、センサー、太陽電池の電極、ウェアラブルエレクトロニクスなどへの幅広い用途開発を目指します。
http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2015/pr20150209/pr20150209.html


可視光を含む幅広い波長が利用できる新規水分解光触媒を開発

<概要>
 
物質・材料研究機構ナノ材料科学環境拠点のChengsi Panポスドク研究員、高田剛NIMS特別研究員および東京大学大学院工学系研究科化学システム工学専攻の堂免一成 教授のグループは、従来よりも幅広い波長領域の可視光が利用できる水分解光触媒を新規に開発しました。
<今後の展開>
 今回の研究結果は、水分解光触媒開発において有効な新規手法の確立になります。また、この手法を他の光触媒材料へ適応することにより、さらに高活性な光触媒の開発も期待されます。現在のところ、量子収率は未だ低く、この向上が今後の課題です。
http://www.nims.go.jp/news/press/01/201501270.html


PET樹脂の原料を食用に適さないバイオマス資源から作る方法を開発
フルフラールを原料とするテレフタル酸の合成〜

<概要>
 群馬大学大学院理工学府の橘熊野 助教と木村沙織 大学院生、粕谷健一 教授らの研究グループが、食用に適さないバイオマスから、PET(ポリエチレンテレフタレート)樹脂原料のテレフタル酸を簡便に生産する方法を開発したと発表しました。
<今後の展開>
 本研究により、食用に適さないバイオマス資源からPET樹脂の原料であるテレフタル酸を製造できることが示されましたが、これを実用化するにはコストを石油から作られるPET樹脂に可能な限り近づける必要があります。研究グループでは、更なる効率化によるコストダウンは十分に可能と見ており、仮に日本国内で生産されるPET樹脂全てを本方法で生産するとすれば、毎年約97万トンのCO2排出削減が見込めるとしています。
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20150204/index.html
http://www.gunma-u.ac.jp/sb/sb.cgi?eid=1055


世界初、印刷で作れる電子タグで温度センシングとデジタル信号の伝送に成功
〜従来比10倍以上の高性能、1/10以下の低コスト化を実現〜

<概要>
 東京大学、大阪府立産業技術総合研究所等のグループは、印刷で製造可能な有機温度センサーと高性能有機半導体デジタル回路を開発し、電子タグとして温度センシングと商用周波数での温度データ伝送に世界で初めて成功しました。デジタル回路を用いる低消費電力の設計と室温近くの大気中での半導体製造工程により、省エネルギーを実現します。
<今後の展開>
 従来の塗布型有機半導体よりも、10倍以上高い性能で、1/10以下の低コスト化が可能な印刷法で形成でき、軽く、薄く、曲げられ、低コストな温度センサー機能つきプラスティック電子タグとして、工程管理やヘルスケアなどの広範な用途が期待されます。
http://www.nedo.go.jp/news/press/AA5_100348.html
http://www.k.u-tokyo.ac.jp/info/entry/22_entry368/


安価で生物に優しい軽金属イオンを含む多孔性軽金属錯体の合成法を発見
〜軽金属イオンを結びつける新しい“相棒”の有機配位子を設計〜

<概要>
 北海道大学電子科学研究所の野呂真一郎 准教授らが、安価で生物に優しい軽金属イオンを含む多孔性軽金属錯体の新規合成手法を開発したと発表しました。
<今後の展開>
 今後、開発された合成手法を用いて多様な構造をもつ材料合成を行うことにより、安価で安全な多孔性金属錯体の実用化が期待されるとのことです。
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20150116/index.html
http://www.hokudai.ac.jp/news/150119_pr_es.pdf


◆イベント・セミナー等の紹介

■■
微細加工プラットフォームコンソーシアム・シンポジウム■■
『共用施設から生まれるイノベーション』

文部科学省の委託事業である微細加工プラットフォームは、企業の新製品開発、課題解決を、大学・研究機関の知と最先端のナノテクノロジーにより支援しております。イノベーション創出を目指される中小企業の皆様にも、利用可能な先端技術、コンタクト可能な研究機関等、幅広く関心をもって頂けるよい機会のではないかと考えております。

開催要領
日 時:2015年3月4日(水) 13:00〜17:30(17:30~意見交換会)
会 場:東京大学生産技術研究所(駒場) コンベンションホール
参加費:無料(事前登録制。意見交換会2,000 円)
定員:150名(先着順)

開催概要
本シンポジウムでは、微細加工プラットフォームを活用し産学官の緊密な協力の下で生まれた製品開発の成功事例、ならびに現在開発を進めている全国の企業の生の声を下記の構成でご紹介します。
・口頭発表では、微細加工プラットフォームを利用された中小企業様の利用事例
・ポスターセッションでは、微細加工プラットフォーム構成する16機関の紹介・成果発表および協賛・連携して頂いている首都圏の公設試験研究機関(13機関)の活動紹介
申し込み先:
https://nanoworld.jp/npf/sympo2015/


■■【Nanotech CUPAL】第1回ナノテク分野のキャリアアップ国際シンポジウム■■

開催要領
日時:2015年3月9日10:00〜17:30
場所:つくば国際会議場
   茨城県つくば市竹園2丁目20番3号
送迎:バス送迎あり(東京駅、新宿駅、荒川沖駅)  詳細はURL参照
参加費:無料 ※要事前参加申込
言語:同時通訳
主催:ナノテクキャリアアップアライアンス(Nanotech CUPAL)

開催内容:
 講演会(10:00〜13:00)
・CUPAL趣旨説明
・「スタンフォード&シリコンバレーでのキャリアアップ」スタンフォード大学西義雄教授
・「フランスおよびヨーロッパにおけるナノテク分野の人材とキャリアについて
 日本電子株式会社経営戦略室副室長 杉沢寿志氏
・「大学の現場からキャリアアップについて」早稲田大学 朝日透教授
・NIMS、KEK、筑波大学、AIST、京都大学
 見学バスツアー(14:00〜17:30)
・物質・材料研究機構、筑波大学&高エネルギー加速器研究機構、産業技術総合研究所
http://sympo.adthree.net/nano-cupal/


■■微細構造解析プラットフォーム第3回地域セミナー■■

EELSとX線分光は、原子レベルで材料の組成や化学結合状態を取得することが出来るため、大変強力な不可欠な分析ツールとなっています。一方で、その利用・データの解釈にはある程度の知識が必要とされます。
本セミナーでは、EELSとX線分光に関して、基礎から最先端まで をカバーすべく、最先端を走る方々を講師にお招きしました。

□開催要領
日時:2015年3月2日(月)13:30〜17:15 (設備見学会16:00〜17:15)
場所:独立行政法人 物質・材料研究機構 千現地区 第1会議室
    (茨城県つくば市千現1-2-1)
主催:独立行政法人 物質・材料研究機構 NIMS微細構造解析プラットフォーム
参加費:無料 (意見交換会:2,000円)
お申込み:
https://ssl.form-mailer.jp/fms/3c73bd5f284640
イベント詳細:
http://www.nims.go.jp/nmcp/event20150302.html


■■シンポジウム「つくばにおけるイノベーション・エコシステム構築のあり方を考える」■■

つくば地域の先端技術シーズに基づくイノベーションや、それによる新産業の創出に向けて、地域の産学官金の連携活動をさらに促進するとともに、質的に変化させ、大学・研究機関の優れた知的生産を核とする自律的に発展可能なイノベーション・エコシステムの構築を目指し、シンポジウムが開催されます。

開催要領
日時:平成27年3月20日(金) 13:00〜18:10
場所:筑波大学 情報メディアユニオン メディアホール(つくば市春日1-2)
主催:筑波大学・文部科学省
参加無料(先着順・事前登録制)

―プログラム(予定)
第1部 特別基調講演
・(仮)「産業界・金融界がヘビー・サイエンス分野の知識・技能集団に求めること」
  (株)経営共創基盤 取締役マネージングディレクター 斉藤 剛 
・(仮)「つくばイノベーション・エコシステムに向けて〜実体験からの提言〜」
  CYBERDYNE(株)代表取締役社長/CEO・筑波大学大学院教授 山海 嘉之
・(仮)「つくばの産官学連携により薬を生み出したい。そのためにつくばで求めたいこと」
  エーザイ(株) エーザイプロダクトクリエーションシステムズ
  シニアサイエンティフィックアドバイザー 吉松 賢太郎

第2部 つくばの今を見直す(15:05〜16:45)
・「つくばをオープンな、組織横断的なプラットフォームとする取り組みの進展と課題」
 (独)産業技術総合研究所
・「つくばの代表的プラットフォーム技術の現状とエコシステム基盤として発展させるための課題」
 (独)産業技術総合研究所/(独)物質・材料研究機構/筑波大学/(独)農業・食品産業技術総合研究機構

第3部 つくばにイノベーション・エコシステムを構築するアプローチを語る
(パネルディスカッション)(17:00〜18:10)
パネリスト(出席予定機関):Beyond Next Ventures株式会社/文部科学省/経済産業省/(独)産業技術総合研究所/筑波大学/(独)物質・材料研究機構/(独)農業・食品産業技術総合研究機構  他

参加登録・お問い合わせ:
URL: http://tsukuba-gi.jp/20150320sympo-uketsuke/
電話: 029-853-5887
E-mail: collabo.system@un.tsukuba.ac.jp




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◆【連載!神田のカルチェラタン】

ピケティとトリクルダウン〜

 恥ずかしながら、ピケティ氏が来日するまでピケティ氏も「21世紀の資本論」も知りませんでした。
 728ページの大著、6,000円近くもするので購入するか、居酒屋で飲むか思案しています。
 この金額で悩むのはお小遣いが少ないからであり、決して怠惰だからではありません。

   nano2biz Magazine47号 カルチェラタン  〜ピケティとトリクルダウン〜 
 

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