メルマガ nano2biz 第76号をお届けします。
昨今、企業の不祥事、政治家の政治資金規制法違反、公金横領、有名スポーツ選手の麻薬、賭博などなど、日本人として嘆かわしい事件が続いています。 小学校では2018年から、中学校では2019年から、特別な教科として道徳教育が始まります。上述の残念な人たちを含め、現在の社会人の殆どが、不幸にして道徳教育を受けられなかった世代です。どの様な教科書、教育になるのか、自らも学ぶぐらいの重大な関心をもって見守りたいものです。
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発行元:NBCI
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nano2biz News |
◆技術開発動向
■直径10ナノの穴が並ぶ薄膜
~東工大 水浄化フィルター~
<概要>
東京工業大学の日比裕理博士研究員と彌田智一教授らは、直径10ナノほどの極微細な縦穴が整然と並んだ厚さ30~300ナノメートルの薄膜を開発しました。
樹脂基板の表面に液晶分子が垂直に立ち並んだ構造で、空き地になった部分が縦穴になっており、縦穴は1平方インチ当たり約1兆本あります。穴の内壁の電気・化学的性質は自在に変えられ、従来のフィルターに比べて約10分の1の圧力で水を通せるとのことです。
<今後の展開>
水の浄化や化学物質をふるい分けるフィルター等を開発するとのことです。
出所:平成28年5月23日「日経新聞」朝刊
■「タンスの中」から「電池の中」へ
~大環状有機分子から全固体リチウムイオン電池の大容量負電極が誕生~
<概要>
東北大学 原子分子材料科学高等研究機構の磯部 寛之 主任研究者、佐藤 宗太 准教授と折茂 慎一 教授の共同研究グループは、全固体リチウムイオン電池の新しい負電極材料を開発しました。世界で初めて、「大環状有機分子がリチウムイオン電池負電極の好適材料となる」ことが示された研究成果です。この新しい分子材料(「穴あきグラフェン)分子(CNAP)」)は、既存の黒鉛負電極の2倍以上もの電気容量を実現した。新材料のもととしたのは、防虫剤として良く知られた分子「ナフタレン」だとのことです。 今回の研究は、それを環状に連ねるだけで、大容量負電極材料に変換できることを示したもので、わが国に端を発した元素戦略研究の一環です。
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20160514/index.html
■ミクロンの解像度で電子回路を印刷
~フレキシブル基板上で成功 ウェアラブルデバイス等の応用に期待~
<概要>
物質・材料研究機構 国際ナノアーキテクトニクス研究拠点の三成剛生MANA独立研究者のグループと、株式会社コロイダル・インクからなる研究チームは、線幅・線間1ミクロンの解像度で金属配線および薄膜トランジスタ
(TFT) を形成する印刷技術を開発しました。この手法によってフレキシブル基板上にチャネル長1ミクロンの有機TFT を形成し、実用レベルの動作を確認しました。 <今後の展開> この技術を使えばフレキシブルな基板にも電子素子を作成できるため、ウェアラブルデバイス等の新しいアプリケーションが可能になると期待されています。開発したプロセスは生体に近い材料へも適用可能で、医療・バイオエレクトロニクス等の分野への応用も期待されます。今後、この成果を用いて実際のアプリケーションへの応用を目指していきます。
http://www.nims.go.jp/news/press/2016/05/201605170.html
■EMC試験で用いる擬似電源回路網を簡単に校正できる技術を開発
<概要>
産業技術総合研究所物理計測標準研究部門電磁気計測研究グループ 岸川 諒子 研究員、堀部 雅弘 研究グループ長と、林栄精器株式会社は共同で、電子機器の安全性を確認する電磁環境適合性(EMC)試験のうち、伝導エミッション試験に用いる擬似電源回路網(LISN)を、簡単に校正できる技術を開発しました。 <今後の展開> 今後、林栄精器は、専用標準器を含むLISN自動校正システムの長期安定性を評価し、製品化を進めるとのことです。また、産総研では、今回開発した測定対象と似た特性を持つ標準器によるインピーダンスの校正方法を発展させ、パワーエレクトロニクス半導体素子や機器のインピーダンス特性評価に適した校正方法の研究開発を行っていくとのことです。
http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2016/pr20160419/pr20160419.html
■「電池材料(一酸化シリコン)の複雑に入り組んだナノスケール構造」をめぐる論争に決着
~次世代電池開発へ向けた電池の仕組み解明の新たな道を開拓~
<概要>
東北大学 原子分子材料科学高等研究機構の平田 秋彦 准教授、陳 明偉 教授の研究グループは、物質・材料研究機構の小原 真司 主幹研究員、(株)日産アークデバイス機能解析部の今井
英人 部長の研究グループ、科学技術振興機構及び高輝度光科学研究センターと共同で、アモルファス一酸化シリコン(SiO)の構造解明に世界で初めて成功しました。 <今後の展開> 本手法による構造解明によって、電池における充放電機構の理解の更なる進展、新規電極材料開発の促進が期待されます。
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20160513/index.html
http://www.nims.go.jp/news/press/2016/05/201605130.html
■シリコン系金属化合物を用いた高容量リチウムイオン二次電池材料の開発 NIMS MANAの研究グループとジョージア工科大のグループは、リチウムイオン二次電池用負極材料として、金属基板上にシリコン系金属化合物のナノ粒子を形成することで、従来の2倍近い高容量と、長いサイクル寿命を実現しました。
<概要> 物質・材料研究機構国際ナノアーキテクトニクス研究拠点の深田直樹グループリーダーを中心とする研究グループとジョージア工科大のグループは、リチウムイオン二次電池用負極材料として、金属基板上にシリコン系金属化合物のナノ粒子を形成することで、従来の2倍近い高容量と、長いサイクル寿命を実現しました。
今回開発した材料は、内部に空隙を有することで体積膨張による応力を緩和し、シリコン系ナノ構造材料中のシリコンと金属元素の組成を制御することで、リチウムイオン二次電池負極材の高容量化と長寿命化の両立を行える点が特徴です。
http://www.nims.go.jp/news/press/2016/05/201605171.html
◆イベント・セミナー等の紹介
■■第13回GREENシンポジウム■■
~伝熱・熱電を理論、合成、計測からデザインする~
平成28年4月に、従来のナノ材料科学環境拠点を内包する形で、新たにエネルギー・環境材料研究拠点GREEN(Center for Green Research on Energy and Environmental Materials)が発足しました。
今回のシンポジウムは熱エネルギーを主題として取り上げ、「理論、合成、計測に基づいた伝熱および熱電のデザイン」と題して、伝熱および熱電の分野で最先端の研究開発に携わっている研究者をお招きして、計算、実験の双方から研究動向をお話しいただくとともに、GREENを中心としたNIMSにおける伝熱材料および熱電材料の研究を紹介し、これからの材料開発の方向について議論します。
□開催要領
日 時:6月22日(水) 9:30-17:30(懇親会 17:30-19:00)
場 所:NIMS並木地区 WPI-MANA棟 Auditorium
言 語:日本語(資料:英語)
参加費 :無 料(シンポジウム詳細)
http://www.nims.go.jp/GREEN/event/2016/20160512.html
【事前参加登録のお願い】
https://business.form-mailer.jp/fms/1d6fb58556222
■■NEDO IoTシンポジウム■■
~IoT分野の方向性の明確化を目指す~
NEDOは「Interop Tokyo 2016」で、「NEDO IoTシンポジウム」を開催します。
産学官の専門家とともに、IoT分野の政策、技術開発、ユーザーニーズ、海外状況等の動向を俯瞰し、今後、日本が推進すべき方向性の明確化を目指します。
技術革新やインターネットの普及により、世の中に存在するあらゆるモノ(商品、物体、設備)がセンサーを備えるとともに、それらがインターネットに接続されるIoT社会が進展し、新たなサービスやビジネスモデルが生み出されつつあります。
本シンポジウムはNEDOのIoT分野の取り組み強化の一環として開催するもので、IoT分野の政策、技術開発、ユーザーニーズ、海外状況等の動向を俯瞰する場を設けることで、今後、日本が推進すべき方向性の明確化を目指します。
□開催要領
件名: NEDO IoTシンポジウム
日時: 2016年6月8日(水) 13時15分~15時55分
場所: 幕張メッセ(国際会議場)
プログラム:https://reg.f2ff.jp/public/session/view/4037
参加申込方法:https://reg.f2ff.jp/public/application/add/476?lang=ja
■■NIMS情報統合型物質・材料研究拠点がコンソーシアム会員の募集を開始■■
~新しい物質・材料研究を進めるオープンイノベーション活動が本格始動~
物質・材料研究機構情報統合型物質・材料研究拠点は、日本の強みを生かす物質・材料研究におけるデータを利活用した産学官オープンイノベーション活動の根幹となるコンソーシアムを設置し、会員の募集を開始しています。
http://www.nims.go.jp/news/press/2016/04/201604270.html
http://www.nims.go.jp/MII-I/news/2016/h6g4rf0000000313.html
http://www.nims.go.jp/MII-I/h6g4rf00000002oc.html
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